※書籍の購入を検討している方向けの記事です。
この度、日本加除出版様から「Q&A令和3年民法・不動産登記法改正の要点と実務への影響」という書籍を出版させていただくことになりました(現在予約受付中)。
私のような無名の弁護士に出版の機会を与えてくださった日本加除出版様には改めて御礼申し上げるとともに、できるだけご迷惑をお掛けしないように、少しでも販促につながる記事を書かせていただきたいと思います。
口コミ・評判を調べる前に
法律書の購入を検討する際に、口コミ・評判を確認される方が少なくないと思います。
今回は、著者目線で、本書の想定読者ではない方をまとめました。
こちらに該当する方は、本書の口コミ・評判を調べるまでもなく、購入を見送っていただいて問題ありません。
このように説明すると、「販促活動と矛盾してない?」と気になるかもしれませんが、以下に述べる方が本書を購入しても、希望にそえる可能性が低く、購入者様の満足度が下がってしまうと思います。アマゾン等で「期待と違った」という低評価がされないことは、広い意味で販促になると思いますので、以上の趣旨で、この点を最初に取り上げさせていただきます(ただ、出版社様から怒られた場合は消すかもしれません。。。)。本書のオススメポイントは改めて別の記事でご説明します。
1.本書をおすすめしない方
結論から申し上げると、本書は、次のような方には、あまりおすすめできません。
①所有者不明土地問題に専門性があり、法改正の議論も丁寧にフォローされている方
②法律知識がほとんどない方
③司法試験その他の資格受験生
④改正法を踏まえた登記申請書の書式や添付書類が知りたい方
①所有者不明土地問題について知識があり、法改正もフォローされている方
本書では、法改正の要点や実務への影響を解説していますが、所有者不明土地問題に精通し、かつ、法制審議会の動向をフォローし、改正法について知識がある方には少し物足りないと感じるパートがあるかもしれません。目次を見ていただき、書いてあることは大体わかると思った方にはおすすめしにくいです。
②法律知識がほとんどない方
本書は、法律実務家の方向けの本ですので、「共有物分割訴訟」「遺産分割」「不在者財産管理制度」「善管注意義務」「公法」「私法」「実体法」「手続法」などの意味が全く分からない方にはおすすめしにくいです。これらの基本的な法律用語については、所与の前提で説明しています。
他方で、民法についてはひととおり勉強したという方であれば十分お読みいただける内容になっていますので、この点はご安心ください。
③司法試験その他の資格受験生
本書は、実務書として書いているため、資格試験を念頭に置いた解説をしていません。試験合格後に手にとっていただく分には問題ありませんが、決して安い本ではありませんので、試験対策をするのであれば、受験予備校から出される解説書をお待ちいただくことがよいと思います。
④改正法を踏まえた登記申請書の書式や添付書類が知りたい方
本書では、登記申請書等の書式や添付書類など、登記申請を行う上での技術的な情報は書いていません。改正法については十分に理解しているけど、改正法を踏まえた登記申請書の書式や添付書類が知りたいという方にはおすすめしにくいです。ただ、これらの取扱いに関しては、近い将来、法務省から発出される関連する通達を参照する必要があるため、現時点で、登記申請書や添付情報を細かく解説している書籍等があった場合、それは独自の見解の可能性があるため、注意が必要です。
2.想定読者――法改正をこれからフォローしたい実務家の方へ
本書は、所有者不明土地問題が専門ではなかったり、今回の法改正をこれまであまりフォローしてこなかった実務家の方向けの本です。
効率よく改正法の内容を整理したい、依頼者から改正法について聞かれたときに回答ができるようになりたいという方であればオススメできます。
具体的なオススメポイントについては、別の記事『書籍「Q&A令和3年民法・不動産登記法改正の要点と実務への影響」のオススメポイント』で改めて整理したいと思います。